高齢者も運動して体力アップ!運動の種類は?注意点は?

皆さま、こんにちは。健康運動指導士の船倉です。

今回は高齢者にとって運動の必要性について紹介させて頂きます。
人は加齢と共に「体が硬くなる」「体力がなくなる」「運動とは縁がない」とつぶやく高齢者のかたをみかけますが、そもそも高齢者とはいくつからを言うのでしょうか?最近は運動(ゴルフ、ジョギング)や多彩な趣味で元気を保っておられる方が多くいらっしゃいます。


■高齢者の運動

いろんな記事や資料で見かける「高齢者」という言葉。また、「前期高齢者」や「後期高齢者」という言葉も見かけますよね。これらの言葉の定義ってご存知ですか? 「高齢者」は一般的には65歳からと思われている方が殆どだと思われますが、いったい何歳からのことをいうのでしょうか?日本の統計調査では65歳以上とさだめているようです。ちなみに、国連では60歳以上、世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者としています。日本では介護保険適用年齢の65歳が高齢者の基準とも思われます。では日本人の平均寿命と比較すると65歳を高齢者と呼ぶには早いようにも思えるくらい日本の高齢者は元気な方が多くおられます。

 

高齢者の元気な秘訣

日本が世界の中でもトップクラスの長寿国と言われる原因は次の4項目が要因として挙げられます。

食文化(和食)
和食には健康に大切な栄養素が多く含まれています。みそ汁、豆腐の大豆類、ご飯の穀物類等又日本人が好きな魚等和食は現在世界でも健康食として高い評価を得ています。

高度な医療技術と優れた保険制度
日本の保険制度は、世界的に見ても非常に充実しています。国民皆保険制度のおかげで、誰でも平等に医療を受ける事が出来ます。特に乳幼児や高齢者は、負担額も少ないですから気軽に病院を受診する事ができます。また救急センターなども充実していますし、救急車も無料で利用する事ができます。つまり日本は、保険制度や医療機関の充実により平均寿命が長くなっていると言えます。

高齢者の運動による健康維持
高齢者が何らかの運動に取り組む理由としては、やはり運動することで健康的な生活ができる事に気づき始める人が多くなってきています。
このように、日本人が長生きできるのには、食文化、医療・保険制度に加えて自主的にゲートボール等の運動による健康維持が大きな要因でもあります!

■高齢者の最適な運動の種類
健康で長生きできる為に、医療や保険の充実も大切ですが、これは自分ではできないことです。しかし運動や食事の管理は自分でもできます。しかし急にジムに通いトレーニングをすることなどは、体も気力も長続きせずに、短期間でやめることになるでしょう。自分の年齢や体調を考えてまず歩くことなど無理のない運動を日常生活の中の一部して取り入れることから始めることが重要です。ここでどんな運動が高齢者に適しているかを紹介させてもらいます。

■高齢者に適した運動は
日常生活の中に軽い運動を取り入れることによって、からだは丈夫になり、転倒予防に効果的な足・腰・腹部の筋力アップやバランス能力、歩行能力が改善されます。それによって、日常生活の活動範囲が広がり、生活機能が高まります。健康・体力づくりの運動と言っても、激しいスポーツをする必要はありません。年齢や体力水準、健康状態などに応じて無理のない日常的な運動を続けることが大事です。

■高齢者運動プログラム
高齢者の運動プログラムはアスリート達の用に激しさと我慢に耐える物とはお幅に違い体の基礎的な体操を始めとして体の機能、筋力の低下により転倒を防止するためや足腰の筋力等を普段の生活に支障がない程度の筋力アップ等を行うことをお勧めします。一般的には次の4つの基本を重点的に行うことが初心者には適した運動です。
基本プログラム
[基本体操]
1.脳の活性化に有効な指の刺激
2.肩こり予防に効果的な体操
3.体の柔らかさを高める体操
4.低体力者用のプログラム
※運動を週に1~2回くらいからはじめて無理なときは行わないように体調をみながら継続できるようにしましょう
[筋力強化]

〇具体的運動
1.脚力アップ
・有酸素運動  ウオーキング・自転車・水泳
2.腰の筋力アップ
・ストレッチ
3.腹部の筋力アップ

[補助運動]
1.歩行能力の改善
2.椅子を用いた筋力アップ
3.ダンベルを用いた筋力アップ
高齢者の運動でやってはいけないキワードが「無理」「スピード」「ノルマ」は自分自身に負担となり決して長続きはしません。それに最も危険なのが怪我です。3つのキーワードを守りながら楽しみながらやれるようにしましょう。

(健康運動指導士:船倉雅行)